最近目覚ましい普及を経ているドローン。美しい動画が撮影出来る事などからドローンを操縦する人も増えていますが、一方で事故なども起きています。
また、ドローンの操縦には免許がいらないので、素人が事故を起こしやすいと考えられます。そのため、万が一の事故に備えておく事は必要です。
例えばドローンが子供に接触してしまったり、電線や公共物に傷をつけてしまったり、車に衝突して傷を作ってしまったり…など、いろいろなことが想定出来ます。ちなみに、一番ドローンの事故で多いのは、「電池切れ」による事故だそうです。空を飛んでいるドローンがいきなり電池切れで落下し、人に当たったら…と考えるとかなり怖いです。
目次
ドローンを操縦するにあたっての事故の種類
対人
ドローン操縦中に機体が落下、歩行者に怪我を負わせるなど。
例:ドローン操縦中に電池が切れて落下。歩行者の頭に直撃し、病院で処置が必要な怪我を負わせた。
対物
ドローン操縦中に機体が落下、公共物や他人の所有物に傷などの損害を与えた場合
例:強風にあおられてドローンが落下。駐車していた車の屋根に着陸し、傷を付けてしまい、修理が必要になった。
人格権損害
ドローンで撮影したものに関して、プライバシーの問題が起こる事。
例:ドローンで撮影した動画をインターネット上にUPしたところ、映り込んでいるマンションの一室の住人からプライバシーの侵害と訴えられた。
機体の破損・盗難
ドローンが壊れたり、盗難に合った場合。
例:ドローンを入れておいたカバンが盗難にあった
事故をカバー出来る保険は?
このような賠償責任が伴う事故を起こした場合に活用出来るのが、「損害保険」と言われているものですが、ドローン専用の保険か個人賠償責任保険というものでカバー出来ます。
ドローン専用保険は、年間1.5万円〜4万円程度の保険金を掛ける事になります。ただ、個人賠償責任保険であれば、年間2,000円程度の掛金で済みます。後述しますが、趣味で操縦する程度であれば個人賠償責任保険で事足りると思います。それぞれの保険について見ていきましょう。
ドローン専用の保険は補償内容がバラバラ
ドローン専用の保険は2015年半ばから続々リリースされています。ただ、出来たばかりの新しいジャンルの保険のためか、補償内容が保険によって大きく異なります。下記は現在リリースされているドローンの保険です。
DIJ保険(DIJユーザー限定)
対人賠償 | 1億円まで補償有 |
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対物賠償 | 1億円まで補償有 |
人格権侵害 | 1000万円まで補償有 |
機体補償 | 故障のみ1年間の無料保証付き |
免責金額 | 5万円 |
年間保険料 | 12,000円 |
三井住友海上 火災保険 ドローン総合補償プラン
対人賠償 | 1億円まで補償有 |
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対物賠償 | 1億円まで補償有 |
人格権侵害 | なし |
機体補償 | 3万円まで |
免責金額 | 1,000円 |
年間保険料 | 35,000円 |
東京海上日動 ドローン保険
対人賠償 | 1億円まで補償有 |
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対物賠償 | 1億円まで補償有 |
人格権侵害 | なし |
機体補償 | なし |
免責金額 | なし |
年間保険料 | 20,610円 |
損保ジャパン日本興亜 ドローン専用保険
対人賠償 | 1億円まで補償有 |
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対物賠償 | 1億円まで補償有 |
人格権侵害 | なし |
機体補償 | 20万円まで |
免責金額 | 2,000円 |
年間保険料 | 27,000円 |
でも実は…保険料の安い個人賠償責任保険充分?!
もう一つの選択肢である「個人賠償責任保険」。これは日常で不意に起こした事故・トラブルで、他人に被害や損害を与えた場合に、賠償金を億単位で補償してくれる保険です。例えば、自転車で歩行者にぶつかった場合やキャッチボール中に他人の家のガラスを割ってしまったなどの事故が対象となります。詳しくは→ 個人賠償責任保険とは?
また、1人が加入していれば、家族や未婚の子供も被保険者扱いになる保険です。更に、保険会社が示談交渉を行ってくれるサービスなどが付帯していることから、かなり頃強く、スムーズなトラブル解決に便利な保険です。個人賠償責任保険一覧表はこちら
オススメなのは、月額たったの150円で最大1億円まで補償されるJCBのトッピング保険。JCBのクレジットカードを保持している人が申し込める、クレジットカード付帯型の個人賠償責任保険です。
JCB トッピング保険 (委託先:損保ジャパン日本興亜) | |
年間保険料 | ¥1,800 |
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対象 | 本人・家族・子供(未婚)・監督責任対象者 |
補償額 | 1億円 |
示談交渉 | あり |
入院・通院補償 | あり |
入会方法 | JCBブランドのカードに入会後、WEBで申込。JCBオリジナルシリーズ W 申込ページ(公式)
FAQ→ JCB Wカードの申込前によくある質問 |
機体損害の補償はついていませんが、充実した保険内容となっています。年間たった1,800円の保険料なので、節約した保険料で修理代はある程度まかなえるでしょう。
ただ、やはり故障や盗難が気になると思います。そこで、「携帯品プラン」という所有物が破損・盗難に合った場合に30万円まで補償されるプランを追加することが出来ます。これは年間2,880円で加入することが出来ます。
仮に上記2つに加入した場合でも年間4,760円とかなり保険料を抑える事が出来ます。ただ、インターネット上では個人賠償責任保険は「飛行機の事故は補償されない」という記事をみかけます。どれも規約上で「飛行機」と書いてある事が引っかかったようですね。では、本当にドローンの場合でも補償はされるか、JCBトッピング保険(委託先:損保ジャパン日本興亜)に問い合わせてみました。
JCBトッピング保険の人に問い合わせてみた
Q. ドローンの操縦中の事故は補償されますか??
A. 趣味でドローンを操縦中に起きた事故・トラブルは補償対象となります。補償額を超えなければ示談交渉サービスもご利用頂けます。ただ、業務中のドローン操縦における事故は対象外となりますので、ご注意下さい。
結果:補償対象のようです
ドローン保険は保険料が年間数万円と高額ですが、個人賠償責任保険に携帯品用のプランをオプションで付けた方が安価で済みますし、補償内容もほぼ同様ということがわかりました。
趣味でドローンを操縦されている方、ドローンを始めるビギナーの方にも、いざというときのためにこれらの保険へ加入してみることをお勧めします。